お味噌汁の出汁②にぼしと昆布だし(金沢出汁)

2015年08月25日

鰹節と昆布だしと同様、煮干しの主なうまみ成分はイノシン酸なので、昆布のグルタミン酸を合わさって、より旨味を強く感じることができます。

にぼしは、イワシ類の他、トビウオやイカナゴ、小エビ等が代表として挙げられます。天日干しまたは、乾燥機によって乾燥させます。加熱乾燥を行うことによって肉質の劣化が抑えられ、たんぱく質に変化が起こり、旨味が上がると言われています。個性のある風味のため、お味噌汁やつゆ、野菜を使った料理などに使われることが多いです。

 

40.煮干しだし

 

イワシの煮干しは、酸化が進行するとEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)の効能が失われ、生臭さが生じて風味が損なわれるので、2、3か月で使い切るようにしましょう。

煮干しのだしを取る時は、頭部、腹部、尾を取り除くと、エラや内臓からの苦味が出ず、だしも濁りません。調理ハサミで切り落とすと必要な部分だけを取り除くことができます。しかし特に、瀬戸内沿岸、長崎、伊勢などの内浦で獲れる白口煮干しと呼ばれるカタクチイワシでは、頭部、腹部、尾を付けたままでも苦味が少ないので、使う煮干しの種類によって分けてみてもよいでしょう。

また、にぼしと昆布の組み合わせのだしというのは、北陸地方でよく使われています。昔、現在のかほく市の海岸等でたくさんのイワシが獲れたのがきっかけで多く使われたのではないかと言われています。

地方によって、よく使われるだしは変わってきます。あなたも、ご自分の住んでいる地域でよく使われているだしをつかって美味しいお味噌汁をつくってみてください。

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